何かと忙しい40代の私たち。ときには、本を片手にゆっくりと自分と向き合う時間が欲しい…、とは思いつつ、仕事に家事にと目の前のことに追われて、ゆっくり本を読んでもいられない、のが現実ではないでしょうか。
美容室でカットやカラーをしている間、手にするタブレットが貴重な読書時間だったりも。
雑誌だとパラパラとめくって気になったところだけ拾い読みもできる気軽さがある気がします。
今回は、私が美容室で目にした雑誌の中から、こころを整えるヒントになりそうな雑誌を3冊ピックアップしました。
楽天マガジンやKindle Unlimitedでも読めるので、ぜひ見てみてください。
Ku:nel (クウネル) 2025年 7月号 人生を豊かにする「言葉の力」
1冊を通して、各業界で活躍の著名な方々が大事にしている言葉、絵本の中の言葉、ドラマ・映画の中の言葉が紹介されています。
みなさん、お守りにしている言葉ってありますか?誌面の中から特に私が気になった言葉をいくつか紹介します。
『最後から二番目の恋』の名言
小泉今日子さん主演の人気ドラマ『最後から二番目の恋』のシリーズ第三弾『続・続・最後から二番目の恋』が、2025年の4月から6月まで放送されていましたね。
私はこのドラマが大好きで、全話楽しみに観ていました。
その中からの言葉です。
寂しくない大人なんていない。
『続・続・最後から二番目の恋』
大人は自分の時間が有限なことも、
今から大きな素晴らしいことが
起きないことも知っているから。
ミドル世代になったからこそ、しみる言葉ではないでしょうか。
せつなさや寂しさも感じる言葉ですが、このドラマは「それも悪くないな」と思わせてくれる力があると思います。
ちなみに私は、内田有紀さん演じる万理子の「チョモランマなどはいかがでしょうか?」というセリフもお気に入りです。共感頂ける方、いらっしゃるでしょうか。
『ドラえもん』に出てくるしずかちゃんの名台詞
お次は、『ドラえもん』の中からの名台詞です。
「どうして敵を助けるの?」の問いに対するしずかちゃんの回答。
ときどきりくつにあわないことするのが人間なのよ
てんとう虫コミックス『大長編ドラえもん』Vol.7 のび太と鉄人兵団 / 小学館
AIの台頭で、人間にしかできないことを改めて考えさせられるようになった最近ですが、人間にしかできないことって「理屈に合わないことをすること」なのかもしれませんね。
料理家のウー・ウェンさんが選んだアインシュタインの言葉
料理家のウー・ウェンさんが紹介していたのが、アインシュタインの言葉。
生き方には2通りしかありません。
アインシュタイン
奇跡はどこにもないという生き方と、
すべてが奇跡だという生き方です。
ウー・ウェンさんは、中学生のときお父様から渡された本の中にこの言葉を見つけたのだそう。そのエピソードも素敵ですよね。
私は、この言葉を自分の人生を有難い時間、そしてロマンティックな時間にしていくのは自分次第なんだな、と解釈をしました。
CREA 2025年夏号 1冊まるごと人生相談
1冊まるごと人生相談なんてなかなかない特集ですよね。読み応えがありました。
自分と共通するお悩みもちらほら。同じことに悩んでいる人がいると知っただけで、少し心が軽くなったりもします。
ジェーン・スーさんと堀井美香さんが答える人生相談
冒頭の人生相談は、コラムニスト・ラジオパーソナリティのジェーン・スーさんとフリーアナウンサーの堀井美香さんが、読者から寄せられた相談に回答していきます。
以下は、寄せられた相談の一部です。
・何もない自分に絶望する
・他人のミスに不寛容になってしまう
・母のようになれない自分
・ありがた迷惑な親戚への対処法
・大人になってからの友人の作り方
みなさんも、同じようなお悩みがあるのではないでしょうか。
必ずしもお二人の回答や捉え方が一致していないのも面白いです。
みうらじゅんさんの回答ってなんだか元気出る
イラストレーターのみうらじゅんさんの回答は、なんだかくすっと笑えて元気が出ました。
“「おばさん」と呼ばれるのが辛い”
という相談に対しては、
それは「自分はおばさんだ」と意識しちゃっているからでしょう。
から回答が始まります。
そして、「僕の場合…」に続くみうらさんの持論もふむふむ、とうなずけます。
ぜひ、誌面で見てみてくださいね。
お悩み相談も叶姉妹ワールド
同じ女なのに、こうも私と共通点がない存在がいるのか、と驚いてしまう叶姉妹のお二人ですが、私、お二人大好きなんですよね。
公式LINEにも登録して、毎日届く写真やメッセージを楽しみにしています。
「外見に対する嫌な言葉を忘れたい」
の相談に姉の恭子さんは、
その言葉を口にした方は、裸にタキシードが似合う位かっこ良いのでしょうか?
から始まる回答をします。
なんとも、予想を上回る、そして恭子さんらしいお言葉ですよね。
そこに続く回答を読む頃には、何に悩んでいたか忘れてしまうかもしれません。
kiitos. キイトス vol. 31 ストレスとわたし。
2024年の号ですが、電子書籍だとバックナンバーも気軽に読めるのが嬉しいですね。
ストレスとは何か
誌面の中では、ストレスがどんな風に身体に作用するのか、図と一緒にわかりやすく解説してあったり、ストレスの要因やサインなどがイラストとともに、リストアップされています。
心と身体ってつながっているんだなあ、と改めて感じます。
わかっているようでわかっていないかもしれないストレス。
気付かぬうちに、感じているかもしれないストレス。
最近の私はどうかしら?と自分の心身を点検してみるきっかけにするのもよいかもしれません。
怒りを理解し上手につきあう方法を探る
特に興味深かったのは、怒りに関する特集です。
この特集では、一般社団法人マッピングセラピー協会理事長の、おのころ心平さんにお話しを伺っています。
怒りは、「生きるためにはなくてはならない感情」とし、「自分の中で沸き起こっている怒りを否定しないこと」の重要性を説いています。
怒りの仕組みの解説に続き、衝撃だったのは
「怒り」=肝臓の疲労だった
というフレーズです。
(中略)そもそも怒りは、”理解できないから”生じるもの。解毒はできない何かが入ってきたとき、怒りの器である肝臓が小さいと、沸点が低くなるのです」。怒りのキャパシティが小さいということは、肝臓が弱っている証拠。逆に言えば、肝臓が疲れていると怒りっぽくもなる。
私はこれまで、怒りを感じる自分を鎮めようとしたり、罪悪感を抱きがちでしたが、怒りのケアには体そのものをいたわることも大事なんだな、と思いました。
この特集の他にも、香りをつかった心のケアや食べる瞑想、セルフコンディショニングについてなど、心を整えるヒントがたくさん紹介されていました。
おわりに
今回は、こころを整えるヒントになりそうな雑誌の特集をご紹介しました。
専門的な書籍をじっくり読む時間はなくても、雑誌なら気軽に手に取りやすいかと思います。
ふと出会った言葉が、その後の人生のお守りになってくれることもあります。
年齢を重ねたからこそ、共感できる言葉もあります。
この記事が、素敵な言葉との出会いのきっかけになりましたら幸いです。